所有機材レビュー【Vienna Acoustic Haydn Grand SE】
みなさんこんにちは。
今回は私が学生時代にローンを組んでまで購入したスピーカーのHaydn Grand Symphony Editionです。(以下Haydnと記載)
最近モデルチェンジが発表されたことでオーディオ界隈では話題になったのではないでしょうか。
Vienna(ウィーン)というブランドネームやクラシックの作曲家の名前を冠したラインナップから、クラシック向けと思われがちですが、創業者かつチーフエンジニアのピーター・ガンシュテラー氏は大のロック好きであることを公言しており、その嗜好はスピーカーのチューニングにも現れており、ジャンルを問わず楽しめる一品です。
こちらのスピーカーは今までDALIのZENSOR1を使っていた自分にとって衝撃とも言える音質でした。
事のいきさつは前回の記事のLUXMANのL-505uXを購入した大学2年生まで遡ります。
憧れだったアンプを手にして毎日何時間もオーディオを鳴らしていたあの頃、ふと気づくと今の音に満足していない自分に気づきます。
そうだスピーカーがアンプに釣り合っていないと思い、オーディオショップへ。
ぶらぶらとスピーカーを物色していると、珍しい仕上げのスピーカーが目に入ります。
そうです。ローズウッド仕上げの美しいHaydnです。
しかもウーファーが透明という常識を覆すデザインで度肝を抜かれた覚えがあります。
当時予算として20万円前後のスピーカーを探しており、候補としてはFOCALのAria906、B&WのCM5S2あたりを検討していた自分にとってペア28万円のHaydnは些か予算オーバーでしたがその三機種がショップに揃っていたので聞かせていただくことに。
(この時スピーカーを買えるほどのお金は持っていなかったのに試聴させてくださったショップさん、本当にありがとうございました。)
その時の試聴に使用した曲は『Pure-AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS-』より『夢想歌』です。
その際の視聴インプレッションは以下の通り。
・FOCAL Aria906
解像度は価格帯としては特筆して高いわけではない。
低域はボワつく傾向あり。
高域は三機種の中で最も伸びているように感じられる。
このスピーカーの最も価値ある部分は、ボーカルに独特の艶があるところである。
1曲しか聞いていないため全てにおいてそうとは言えないかもしれないが、Suaraの声がかなり色っぽく聞こえたことを覚えている。
ハマる人にはハマるだろうとは思うが、スピード感のある曲は苦手そうなイメージが有るため特別お薦めはできない。
今回の曲にはかなり合っていた。
・B&W CM5S2
解像度は価格帯としてはトップクラス。
もともとモニタースピーカーのため、低域のボワ付きなどもなく非常に締まった音。
ウッドベースの低音が弾むように鳴っており、絶対的な量感はないが他の音を邪魔しない。
ケプラーコーンとアルミツイーターの組み合わせのため、ボーカルが乾いているような響きである。(FOCALのAriaとは対照的)
余計な響きを与えないという設計思想のためさっぱりした音で情感的に訴えるような音ではないため、こちらもモニター調が好みの方はハマると思われる。
・Vienna Acoustics Haydn Grand Symphony Edition
解像度はAria906とCM5S2の中間ぐらいで、そこそこといったところ。
このスピーカーで特筆すべき点は、シルキーな高域が生み出す、消え入りの美しさである。
夢想歌の冒頭の鈴の音が響いたと思ったら、その残響が少しづつ消えていく様子が手にとるようにわかる。
残響の美しさは現在に至るまで聞いてきたどんなスピーカーにも勝っているのである。
また、低域も弾力があり適度に締まっているため聞いてて楽しい音である。
ボーカルは3機種の中で最も遠くに定位するが、音場が他の3機種の中で最も広いため違和感はない。
むしろ奥行き感が感じられるため、私には好印象だった。
バスレフポートがツイーターの両サイドに設けられているため、設置場所もシビアにならず扱いやすい。
以上
明らかにHaydnを贔屓しているかのようなインプレッションですが、私の感性は完全にこの音の虜にされてしまったのです。
ウィンアコの音はB&Wのように万人にとってのいい音とは言えないかもしれませんが、アニソンが好きな方の中にはウィンアコにハマってしまう方も多いと思います。
また、仕上げも4種類あり、どれも非常に美しいため、インテリアにこだわりのある方でも納得されると思います。
(私のおすすめは断然ローズウッド仕上げです。)
見た目が美しいと思った方、アニソンが大好きな方、ぜひ一度その音を聞いてみてください。
駄文レビュー失礼いたしました。